消毒用のアルコールがまったく手に入らない状態が続いています。仕事でどうしても客先にお伺いする関係上、緊急対応としてガソリン用水抜き剤の99%イソプロピルアルコール(=イソプロパノール=2-プロパノール=IPA)を約70%に希釈して消毒用に使う方法です。

エタノールは言うに及ばず消毒用のイソプロピルアルコールも手に入らない状態です。現在定価で普通に手に入るイソプロピルアルコールはガソリン用の水抜き剤(=薬用ではない)しかありません。そのため女性はこの方法は使わない方が良いでしょう。私のように肉体労働者でそこそこの高齢者が、感染するリスクとコレを使う時のリスクを比べてどちらを取るかという判断になります。もちろん自己責任です

イソプロパノールの用途 
イソプロパノールは医療機関等で消毒用として、エタノールと並び広く利用されている。エタノールと比べて殺菌できる菌種は少ないが、酒税がかからないため安価である。エタノールに比べて、脱脂作用が強く(=手荒れがひどい)やや毒性(おもに吸い込まないように注意が必要)刺激性が強い(=エタノールよりくさい)ため、手指や器具の消毒が目安である。創傷面や損傷皮膚への使用や、内服は禁忌である。消毒用アルコールに2-プロパノールや添加物を混ぜている製品があるが、これは酒税を回避する措置である。
(カッコ内は私が追記した注釈です)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ガソリン用水抜き剤の99%イソプロピルアルコール(=イソプロパノール=2-プロパノール=IPA)を約70%に希釈して消毒用に使う方法

ガソリン用水抜き剤の99%イソプロピルアルコール(=イソプロパノール=2-プロパノール=IPA)を約70%に希釈して消毒用に使う方法です。

オートバックスで買ってきました。水抜き剤が200mlで250円くらいです。これをバッテリー補充液(=純精製水)で希釈して270mlほどの70%イソプロピルアルコールが作れます。バッテリー補充液(=精製水)は150円くらいです。薬局では精製水も手に入りませんのでオートバックスでついでに買ってきました。水道水でも問題ありません。

ガソリン用水抜き剤は成分を見てイソプロピルアルコール99%の物を買ってきます。ただし少量の防錆剤が入っています。これも女性におすすめしない理由のひとつです。防錆剤の含有量は総重量の1%以下となります。ただしイソプロピルアルコールが99%の商品の場合、防錆剤の含有量は0.1%以下の商品が多いとの事です。

写真の表示にある『99wt%』とは『総重量の99%がイソプロピルアルコール』という意味です。ガソリン用水抜き剤とバッテリー補充液で作るのですからまさに緊急事態です。衛人(もりと)の潤滑剤をろ過して飲み水を作るような感じでしょうか。

99%のアルコールを70%に希釈する方法

◆前提条件
  • 希釈する前の原液には触らない事(原液に触ると皮膚が白く変色します)
  • 100ml(ミリリットル)作る場合での説明です
  • 制作誤差を考えて72%に希釈します
  • 制作、使用は自己責任でお願いします
  • 99%イソプロピルアルコール以外のアルコールは使えません(燃料用アルコール、メチルアルコール=メタノールなど絶対に使えません)
◆具体的な手順
  1. 容器(PEまたはPP製)に水を入れて【72ml】、【100ml】にマジックで線を引く
  2. 容器に入れた水を全て出す
  3. 【72ml】ラインまでアルコールを入れる
  4. 【100ml】ラインまで水を入れてフタをし、よく振る
  5. 少し減るので再度【100ml】ラインまで水を入れてフタをし、よく振る
1.容器(PEまたはPP製)に水を入れて【72ml】、【100ml】にマジックで線を引く

アルコールを入れる場合、材質によっては容器が変質します。PE製(ポリエチレン製)、PP製(ポリプロピレン製)の容器で『アルコールを入れてはダメ』と書いてないものを用意します。

またイソプロピルアルコールの場合は霧状に出る容器じゃない方が良いと思われます。(吸入してしまう可能性が低い方が良いため)

99%のイソプロピルアルコール(=イソプロパノール)を70%に希釈する方法

まずカラの状態の容器の重さを測ります。14グラム

99%のイソプロピルアルコール(=イソプロパノール)を70%に希釈する方法

72グラム=72ml水を入れてラインを引きます。(合計86グラム)

99%のイソプロピルアルコール(=イソプロパノール)を70%に希釈する方法

さらに28グラム=28ml水を入れてラインを引きます。(合計114グラム)

2:ここまで出来たら一度容器に入れた水を全て抜きます
3:下の線【72ml】ラインまでアルコールを入れます
4:上の線【100ml】ラインまで水を足してフタをし、よく振る

アルコール全般ですが、水と混ぜると体積が少し減るからです。

99%のイソプロピルアルコール(=イソプロパノール)を70%に希釈する方法

アルコールの方が水より比重が少ない(軽い)ため、114グラムにはなりません。

5:減った分だけ再度【100ml】ラインまで水を入れてフタをし、よく振る

これで完了です。

この希釈方法は薬局で売っていた(今はもう見かけない)薬用の無水エタノールを希釈する方法です。早く薬用のアルコールが出回ることを祈っていますが病院や福祉関係が先ですので、私ども肉体労働者はこれで持たせようという感じです。

同じ理由でおしぼりウエッティはペット用を使っていますよ。。。