古い商品(10年以上~)の場合、【修理部品がまだ手に入る】=【修理可能】というわけではありません。修理用の部品が手に入っても実際にその部品が交換できるかどうか?という点も問題になります。
修理をするには交換するべき部品を取り外すまでの修理工程で取り外す必要のある部品がすべて問題なく(=再度組み立て可能な状態で)外せないと修理ができません。
修理用の部品が手に入っても古い商品の『部品が外せない』という状況はよく発生します。具体例は下記のページのコメント欄などをご参照ください。
ただし業者に修理を依頼した時に『修理できない』と言われるのは、本当に修理できないのか、それとも修理をしたくないから修理できないと言っているのかの見極めが必要になります。
30年前に設置された混合栓の修理(交換)(例)
▼混合栓部分だけを交換したいのですが、30年前の商品なので一番問題になるのは既設の混合栓が取り外せるかどうか、です。
ツマミに『NOUVELLE』と記載されている理美容専用の混合栓です。『三光電機』製で修理部品はもう手に入らない状況でした。
少し形状が違いますがTOTO製の代替品の混合栓で混合栓部分のみの取替が可能です。ツマミがプラスチック製なので最悪でもツマミなどを壊せば外せると判断しました。
やはりツマミが外れなかったので壊して取り外し
古い混合栓の部品は固着して外れない事も多くあります。今回は開閉ツマミが外れなかったため壊して取り外しました。
供給が終了していて手に入らない部品を壊して外さないといけないようだと、たとえば汎用のケレップ(=コマパッキン)交換だとしても修理ができない事になります。
今回は混合栓部分を交換するのでツマミは壊しても問題ありません。
なんとか取り外しができて混合栓部分の取り替えが完了
▼無事に既設の混合栓部分の取り外しが完了。
▼代替品の混合栓の取り付けが完了。
今回の場合、取り外しができれば取り付けは問題ありません。
修理をするかどうかの判断基準は?
修理するかどうかは、商品の使用年数、修理した後どのくらい使えそうか、修理代、買い替えた場合の費用、などを考えて決める必要があります。
例えば買い替えると35,000円の湯沸器で10年使っているとすると、1万円以上の修理代はどうかと思います。簡単に低額で修理可能であれば修理しても良いでしょうが、高額な修理はやめておいた方が賢明です。
同じ状況でも買い替えるのに10万円かかる給湯器だったら15,000円くらいまでの修理でしたらやってみても良いかもしれません。
一律に『10年使っているなら買い替えです』という業者もいるようですがどうかなと思います。
今回交換用に使った混合栓の部材
上記の内、【立水栓 TL12C】 と 【壁付サーモスタット混合水栓 TL45】 を交換。理美容専用品でかなり高いです。
執筆者のプロフィール
- 父保有資格
・ガス内管工事士
・給水装置工事主任技術者
・電気工事士
・特監法ガス機器設置工事監督者
・GSSガス機器設置スペシャリスト
・二級建築士
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