クレジットカードの支払い方法には1回払い、2回払い、分割払い、ボーナス払い、リボルビング払い(=リボ払い)があります。
なかでももっとも金利の高い支払い方法であるリボ払い(=リボルビング払い。年利約15%程度)での被害(確認不足による被害)が増えているようです。十分注意しましょう。
ほとんどの場合、『気が付かないうちにリボルビング払いになっていた(してしまった)』のが原因です。
そんなこと注意すればありえないと思うかもしれませんが、実際にカード会社の罠にはまってしまう方が多数出ていて国民生活センターからも2009年に注意喚起されています。
利用の前によく確認を!クレジットカードのリボルビング払い(国民生活センター)
クレジットカードのリボルビング払いに関する相談が増加傾向にある。
①カードの申し込み時にリボ専用カードと認識せずに契約し、②気づかないまま利用していたという相談や、③リボ払いの仕組みをよく分からずに利用し、「手数料ばかり支払っていて、支払残高が減らない」などの相談があった。
リボ払いは月々の支払いを一定額に抑えられる分、支払期間が長期化し、手数料がかさむことがあり、気軽に利用を重ねると多重債務の一因にもなる。
また、④キャッシュバックなどの特典をうたい、カード会社が積極的にリボ払いへの移行を勧める動きが見られ、今後さらにリボ払いに関するトラブルが増加する可能性がある。
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20091216_4.html
①カードの申し込み時にリボ払い専用カードと認識せずに契約するパターン
最近はリボルビング払い専用カードというものをカード会社が推しています。利用者から高額の金利が取れるからです。
しかも『リボ払い専用ですよ』と分かりやすく表示する事が少ないため、カードを作る時に気が付かずに作ってしまいます。
▼たとえば有名なところでは『ファミマTカード』もリボルビング払い専用のカードです。
『ファミマTカード』を注意せずに作って気をつけずに使っていると実質年率18%の金利を取られます。
ファミマの店頭で『1回払いで』と言ったところで、もともと『ファミマTカード』はリボ払い専用のカードですので、自動的にリボ払いに変更されて年利18%の金利が請求されます。
ファミマTカードのリボ払いの被害についてはネットで検索すればいくらでも出てきます。皆さんだまされたと言っています。
②気づかないまま利用してしまう理由は?
ではなぜ被害が大きくなるまで気が付かずに使ってしまうのでしょうか。そこにもカード会社の罠があります。
カード会社は『ネットで利用明細を見るようにすれば明細発行手数料が手数料無料!』とか、逆に『紙の明細書を郵送する場合は月80円必要です』などとして、紙の明細を発行しないように誘導してきます。
『ネットで利用明細を見る』といっても結局ネットでカードの利用明細を確認しないために、気が付くのが遅れてしまいます。一番の対策は多少費用がかかっても紙の利用明細書を郵送するように設定する事です。(そのクレジットカードが本当に必要であれば)
またリボ払い専用カードだとカードを使った時に『1回払いで』と言ったところで自動的にリボルビング払いに変更されてしまいます。
『1回払いなら金利がかからないから』と考えていてもリボ払い専用カードだと自動的にリボルビング払いになってしまい、高額の金利を払う事となります。
④キャッシュバックなどの特典をうたい、カード会社が積極的にリボ払いへの移行を勧める。
▼楽天カードの例。3,000ポイントプレゼントするから自動リボ払いにしろとはエゲツナイですね。
3,000ポイントをもらうために『自動リボ払い(=1回払いでと言っても自動的にリボ払いに変更される)』にするのは本末転倒です。
楽天カードを使っていると、ほぼ毎月リボ払いを勧めるメールが来ます。『自動リボ払い』、『後からリボ払い』などどれでも同じ事です。
『リボ払いにするとポイントが3倍付く』『ショッピングリボ宣言をするとポイントが3倍』といったたぐいのキャンペーンも同様な罠です。リボ払いだとカード会社は15%程度の金利を取れますのでポイントを3倍にしたところで十分儲かります。
一般的なクレジットカード1回払いでカード会社が手にできる手数料はカード利用金額の2.5%~3.5%程度です。そのためクレジットカードを使った時に利用者がもらえるポイントは1%~1.5%程度が限界となります。
※例えば10万円の商品をクレジットカード1回払いで購入すると自分の支払いは10万円ですが、カード会社からお店に支払われるのは10万円からカード会社の手数料2.5%~3.5%を引いた金額が支払われます。
このカード会社の取り分2.5%~3.5%の内の1%~1.5%程度をカード会社が利用者にポイントとして付与する仕組みになっています。
そのため2%以上のポイントバックがある場合はリボルビング払いになっている可能性がありますのですぐに確認しましょう。
執筆者のプロフィール
- 父保有資格
・ガス内管工事士
・給水装置工事主任技術者
・電気工事士
・特監法ガス機器設置工事監督者
・GSSガス機器設置スペシャリスト
・二級建築士
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